目次
現代文は2種類に分かれます
現代文は、明治時代以降に書かれた文章を指します。
書かれている内容により、次のように分けられます。

筆者の考えを直接的に説明するもの→評論文
架空の話で間接的に筆者の思いを表現するもの→小説
高校現代文では、主に評論と小説を扱います。
評論文と小説の特徴
評論文(評論)
筆者の主張を説明する「評論文」。中学校では「説明文」と呼ばれているものです。
世間一般とは違う筆者の主張や、世間一般の人が知らないことを、論理的に説明することを目的とした文章です。
日常とは違う難しい言葉(評論語とここでは呼ぶことにします)が多用されます。
筆者の主張、その主張が当てはまる条件、そう主張する理由、理解を助けるための具体例というように、「前提」→「主張」→「理由」→「具体例」を繰り返しながら全体の文章が成立していくという特徴があります。
「前提」や「具体例」がない文章もあります。文章ですから、書く人の個性や癖があります。
小説
登場人物の心情や心情の変化を描き出す「小説」。中学校では「物語文」と呼ばれているものです。
登場人物がある「出来事」を経験し、その人固有の「理由」によって、ある「心情」(気持ち)になるという、「出来事」→「理由」→「心情」の一連の流れが描かれます。特に心情や心情の変化が問題では問われます。心情や心情の変化は、「うれしかった」などの直接的な表現だけでなく、「登場人物の行動(表情を含む)・セリフ・情景描写」によって間接的に表現されます。
日常の言葉を用いて書かれ、身体語、慣用句などがよく使われます。
表現の仕方(表現上の特徴)に作者の特徴が出ています。

現代文の勉強方法がわかりません・・・
次のように思っている人はいませんか??

・現代文って結局はセンスでしょ?
・いつも感覚で解いて、選択問題を2択に絞り込むことはできるけど、結局ハズレを選んじゃう。
・同じ文が出題されるわけないし、勉強しようがないし。
・自分に合う文章が出題された時は解ける。国語で大切なのは運?
・定期テストの記述は、練習問題の答えを丸覚えすればいいから取れるけど、模試では点が取れない…

現代文の勉強方法がわからない!!
こんな声をよく聞きます。
でも、よく考えてみると、センスや感覚や運が問われるテストって変じゃありませんか?
「主要3教科」と言われる数学と英語は勉強したことが問われるのに、国語はで問われるのはセンス?
そんなことはありません!

国語の問題では、ある「知識」と「技術」を測っているのです。
現代文は、マインドセットから始めよう!
「勉強=暗記や理解」という思い込みが、「現代文の勉強方法がわからない」という悩みを産んでいます。現代文は、「勉強」というよりも、「学習」する教科です。
「学習」とは、「学び取り、練習すること」だと、ここでは定義します。
現代文を解こうと思ったら、

「学び取った知識」を使うのが4割
「練習で体得した技術」を使うのが6割
で、「技術」のウエイトが高い教科です。(割合は、紫子先生の主観)
ちなみに、学び取る知識は、ほとんど言葉の意味や漢字です。これらの「語彙力」があるかどうかは、単純に覚えているかどうかです。
また、ほんの少しの文法を使います。しかし、この文法は、日常的に日本語を使っている場合、確認する程度でよく、ほとんど勉強しなくても大丈夫です。
あとは、現代社会を理解する上で必要な知識(現代文常識)を使います。例えば、「格差社会」とか、「資本主義」とか、「グローバル化」とか、ニュースなどで出てくるトピックです。
しかし、大抵の生徒は、

・「読み方は練習して身に着ける技術だ」という意識がない。
・小学生の頃に漢字の書き取りを頑張らなかった生徒は、言葉の意味や漢字を学ぶのは地道すぎて(嫌で)、意識から追い出してしまっている。
・ニュースを見るのも興味がないし、「出題されないから別に知らなくてもいい」と思っている。
・「勉強とは、暗記すること、または解き方を理解すること」という思い込みがある
だから、現代文の「勉強」方法がわからないという生徒は、意識や思い込みの次元でずれているので、どう「勉強(暗記や理解)」していいかわからないのだと思います。

現代文に関しては、これからは、「学習(学び取り、練習する)」教科なのだというように、考え方を変える(マインドセット)することが成績向上の第一歩です。

まとめ
・現代文は明治以降の文章で、評論と小説に分かれる。
・評論文は、一般的には知られていない考え(主張)を、理由・具体例・前提を用いて、論理的に説明する文章。
・小説は、作者の思いを架空の設定を通じて表現する文章で、行動・セリフ・情景描写によって間接的に表現された登場人物の心情やそうなった理由を読み取ることが求められる。
・現代文は決してセンスで読むのではない。
・現代文は、言葉の意味や漢字などの知識を学び、それを利用して、どんな文章でも読み取れる技術を養う教科。
・まずは、現代文に対する意識を改めよう(マインドセット)。