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現代文学習の前提は変わりましたか?
現代文を勉強するのは、まずマインドセットからと前回書きました。


現代文はセンスや感覚で解くものではないんだ~。
必要な知識は、語句と文法なのね。
その知識を使って読み取る技術を磨く教科なんだ~。
と考えるということは、

語句の勉強をしよう!
語句と文法を使って読むようにしよう!
という学習の目標を持つことができます。
水泳で、泳ぎ方を習ったら、実際に水の中で練習してみないと泳げるようにならないのと一緒で、現代文も自分で読み方を体験して身につける教科なのです。
今回は、現代文の読解(読み解くこと)に使う「知識」、その中でも「文法」について説明します。
・読解で必要な文法
・具体的には
①文の成分(主語・述語・補語・目的語・修飾語・接続詞)
②言い換え、指示語
③その文法をどのように意識するのか
読み解くための文法
小中学校で、こんなことを学びましたね。
主語…「誰が」 ポチ子さんは紫子先生と仲良しだ。
述語…その文の結論。「どんなだ、どうする、何だ」
ポチ子さんはかわいい犬だ。 ポチ子さんは勉強する。
補語…「〜に」「〜と」「〜より」などがつく文節。場所、時間、目的、起点、手段などの情報を付け加える。
ポチ子さんは、海で 紫子先生と 砂遊びをした。
目的語…「〜を」がつく文節。述語の対象を表す。
ポチ子さんがりんごを食べた。「りんご」が「食べる」という行動の対象になっている。
修飾語・・・他の言葉の説明を付け加える。
あそこにいる、黄色くてかわいい犬が、ポチ子さんだ。 太字の部分が、「犬」を説明している。
接続詞・・順接・逆説・並列・添加・選択・説明などの意味を持ち、文が前後でどう繋がっているかを示す。
・ポチ子さんはかわいい。だから(順接)、紫子先生はポチ子さんが大好きだ。
・ポチ子さんはかわいい。しかし(逆説)、時々噛みつく。
・ポチ子さんはかわいい。また(並列)、愛嬌がある。
・ポチ子さんはかわいい。さらに(添加)、とても賢い。
・ポチ子さんはかわいい。あるいは(選択)、癒し系だ。
・ポチ子さんはかわいい。つまり(説明)、最高の犬だ。
注:1文節でなく、たくさんの文節からなっている場合は、「語」ではなく、「部」という(主語、主部)。しかし、ここでは、「部」も「語」と同じと扱うことにします。

難しい
でも、これらを全部覚える必要はありません。文章読解で必要となる部分は後でまとめますが、上記の内容は一応理解はしておきましょう。
ちなみに、接続詞は、「構造的に読む」というテクニックで非常に重要になります。
「構造的に読む」というのは、「文章全体の中でどの部分を読んでいるのか、全体の流れがどうなっているのか」ということを考えながら読むということです。
今回は詳しく書きませんが、次の図を参考にして下さい。

また、国語の授業中、繰り返し先生がこんなことを言っていたと思います。
- 同じことを言い換えている部分を探そう。
- この指示語が指していることはなんだろう?
言い換えは、同じ内容を違う言葉で書くことにより、読者が理解しやすくしているという筆者の工夫です。筆者が何とか理解してほしいと工夫する部分なのですから、当然、言い換えは「ここ重要なですよ!」というサインです。
また、指示語は、文章の流れの中で前の事柄を受けて次に進めるときに使います。文章の流れを理解するということは、「構造的に読む」上で非常に大切です。だから、指示語の指示内容も理解する必要があります。
まとめ【読解で文法はこう意識しよう!】

・主語(誰が)ー述語(どんなだ)を意識しながら読む。
・主語・述語だけでは情報が少なすぎるので、目的語と補語で不足する内容を理解する。
・その修飾語がどの言葉を修飾しているのかを意識する(被修飾語を明確にする)。
・接続詞に注意して、文章を「構造的に読む」。
・言い換えている部分は、筆者が繰り返し主張したい大切な部分。
・指示語の指示内容を明確にすることが正答の第一歩。
これらのことを意識しながら、語句の知識と読解のテクニックを使い、早く正確に読んでいくのが現代文の問題を解く方法です。
詳しくは、今後、「語句編」と「テクニック編」で書いていきます。
現代文は頭をフル回転させる必要があるので、ここまで読むのでも疲れたと思います。

お疲れさまでした