ICT授業を進めていこうとすると、思いがけないことで躓くことがあります。

学校支給のiPadは思い通りのアプリが入れられないから、授業がやりにくい!
自分のiPadの画面を教室で映し出したら、生徒に見られたら困るものまで映し出されちゃった!
本文データがないから、スクリーンに映し出しながら授業ができない!
こんなことになったら困りますよね。
この記事では、次のようなことがわかります。
(自分のiPadを使って授業をすることを想定しています)
- 書類をiPadに取り込んでくれるアプリ
- 縦書き文章を読み取ってくれるアプリ
- iPadに書き込みながら授業する場合に大活躍のアプリ
- iPadに取り込んだ書類の整理方法
- 具体的な授業の準備方法
- 個人のiPadを授業で使う場合の、プライベート流出を防ぐ方法
この記事は、次の記事の続きですので、まだ読んでいない方はこちらをぜひお読み下さい。
目次
アプリを入れる前に初期設定をしよう
iPadを手に入れたら、初期設定をします。

初期設定はしたけれど、授業に役立つアプリってどれ?
アプリがたくさんありすぎて、よくわかりませんよね。この記事では、私が授業や仕事で使っているアプリを紹介します。
授業に必須のアプリは?
授業でICTを使うとしたら、真っ先に次のような授業形態を思い浮かべると思います。
- iPadの画面(プリント・教科書本文)をプロジェクターでスクリーンに投影。
- 投影しながらiPadに書き込む。
この授業を必須のアプリを3つ紹介します。
綺麗な読み込みが可能「Adobe Scan」
iPadの中にプリントを取り込みたい時、プリントをiPadのカメラで撮影してPDF化し、iPad内に保存することができるアプリです。コピー機やパソコンを使わず、素早く、しかも鮮明にPDF化できます。
例えば、授業中に教室で「あ、このプリントをiPadに取り込んでおくの忘れた!」という時に、その場で写真を撮ってPDFにし、すぐにプロジェクターで投影することができます。生徒に教科書を読ませたり、問題を解かせたりしている間に1分くらいでPDFにすることができます。
プレミアムプランもありますが、無料版で十分です。
後述する神アプリ「GoodNotes5」でも書類の取り込みはできるのですが、クオリティはAdobe Scanの方が良いです。
試しに、マス目の罫線のノートに、黒のボールペンで書いた文字を撮影し、PDFにしてみます。
下がPDF化していない写真です。室内で夜に電灯の明かりで撮影したもので、下の方に影が写っています。

下がGoodNotes5で撮影し、PDF化したノート。文字がぼやけ、下に影が残っています。

下がAdobe Scanで撮影し、PDF化したノート。文字がクッキリしていて、下の影が消え、背景も白くなっています。今回は罫線付きのノートでしたが、無地の書類なら、背景も真っ白になります。


Adobe Scanの実力はすごいです!
国語の救世主!縦書きの文章を読み取ってくれるアプリ「Clip OCR」
国語が他の教科と絶対的に違うのは、縦書きということです。
オリジナル問題を作る時に、本から本文をもらうことがありますが、全て手打ちしていたら大変!
かと言って、さすがのAdobe Scanも縦書きの文章を正確に読み取ってくれません。
しかし、この「Clip OCR」は国語にとっては神です!
縦書きを読み取れるばかりか、かなり正確にスキャンして読み取ってくれます。
使い方も簡単です。
- カメラで文章の写真を撮る
- 読み込みたい範囲を残して余分な部分をトリミングする
- チェック✔️をタップでデータ化!
そのデータをWordに貼り付ければ、自由に編集することもできます!
授業に欠かせない神アプリ「GoodNotes5」

iPadの画面をプロジェクターでスクリーンに投影し、iPadに書き込みながら授業することを想定している場合、「GoodNotes5」は絶対に外せないアプリです!
以前は有料でしたが、今は無料版もあります。試しに無料版を使ってから、使いこなすことができそうなら有料版を購入してもいいと思います。980円買取なので、購入しても全く損はありません!
下記のリンク先に詳しい使い方が載っています。
GoodNotes5では、書類へ書き込みと書類整理&保管ができます。単元ごとのフォルダを作り、プリントをしまっておくことができます。
下の画像は、私のGoodNotes5のフォルダです。



フォルダを最初に作って、取り込んだプリント類をこまめに仕分けして保存をしないと、現実のデスク以上にiPad内が散らかって、必要な書類を取り出せなくなります。

リアル以上にiPad内の片付けをしよう!
これらのアプリを実際に授業で使うための具体的方法
①授業準備
実際に授業を想定した手順を追ってみましょう。
- GoodNotesを起動し、「書類」の画面で左側の「+新規」をタップし、「フォルダ」を選択して「○組」などの名称を設定し、クラスの数だけフォルダを作る。
- Adobe Scanを起動し、プリントを撮影。明るく平坦な場所で撮ると綺麗に写る。
- 「切り抜き」で境界線を調整し、「クリーンアップ」で気になる影を消す。OKの場合は、右上の✔️をタップ。
- 画面中央の鉛筆マークの左側をタップし、PDFに名前を付ける。
- 右上の「PDFを保存」をタップ。
- 右上の「共有」→左下の「コピーを共有」→「Good Notesで開く」の順にタップし、Adobe ScanのPDF書類をGood Notesで開く。
- クラス毎のフォルダに保存する。同じ授業でも、クラス毎に授業の進捗が違うので、クラス毎に保存すると、前回授業でどこまで進んだかが一目瞭然になる。
- クラスフォルダの中に教材毎のフォルダを作る。クラスフォルダに保存した書類を教材フォルダにドラッグで移動させる。
②授業中(動画でGoodNotesの使い方を見てみよう)
- iPadとプロジェクターを接続する。Apple TVやHDMIケーブルなど、接続方法はそれぞれ。
- GoodNotesを起動し、プロジェクターで映し出したい書類をタップ。
- 画面上部のパレットツールを使い、書き込む。機能の一部は、次の動画を参照。
投げ縄ツール…図形を動かすことができる、長押しで色を変えることができる。
消しゴムルール…ストローク消しゴムは一筆で書いたものを消す。
iPad画面を投影する時に気をつけること
スマホの写真とiPadの写真を同期させない
画面を授業用とプライベート用に分ける
ブラウザの検索履歴はこまめに消しておく
広告に気をつける
まとめ

- 必須アプリはAdobe ScanとGoodNotes5。
- 授業準備・授業中の使い方をマスターしよう!
- iPad画面を投影する時には、プライベート流出・検索履歴・広告に気をつけよう!