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高校で古文を習っている皆さんは、おそらく学校で単語帳を買っていると思います。その単語帳をしっかり覚えていけば何の問題もありません。
しかし、学校指定の単語帳はどうしても覚えにくいから、自分で2冊目の単語帳を選びたいという人もいるかもしれません。また、2冊の単語帳を見比べながら覚えたいという人もいるかもしれませんね。
この記事では、市販されているおすすめの単語帳をピックアップして紹介します。
・単語帳をどのような基準で選べばいいか
・自分に合った単語帳
・それぞれ単語帳の良い点、ふさわしい学年
2冊目の単語帳は必要? 選び方は?
結論からいうと、2冊目の単語帳を持っていた方がいいです。
なぜなら、学校で購入する単語帳は「先生の使い勝手」が優先されて「生徒が覚えやすい」ものではない可能性が高いからです。
ここでは、単語帳を選ぶ基準を紹介します。
自分がどのように学習すれば覚えやすいかを考え、単語帳を買うときの参考にしてください。
覚えやすさ・思い出しやすさ
単語帳は単語を覚えるためのものですから、覚えやすさ・思い出しやすさは重要な基準です。
次のような特徴があれば、覚えやすい・思い出しやすい単語帳だと言えます。
絵が1つ1つの単語についている
単語を文字だけで覚えるのは難しいです。しかし、文章や語呂合わせなど、他の要素と一緒に覚えると、忘れにくく、思い出しやすくなります。
その中でも王道の覚え方は、文字と絵をセットで覚えることです。1つの単語に1つの絵がついていると、非常に思い出しやすくなります。
単語を覚えてもいつも忘れてしまう、思い出せないという人は、絵付きの単語帳がいいかも知れません。
語義・語源や経年変化などの説明がある
単語学習の王道の1つは、言葉の意味は時代と共に変化しますので、古文単語の訳がどうしてそのようになるのかという根拠も一緒に学ぶことです。
古文は現代の言葉につながる日本語です。古文がどう変化して現在の言葉になったのかを理解しておくと、頭の中で言葉が整理され、思い出しやすくなります。
語呂合わせ・ギャグ・キャラクターなど親しみやすい工夫がされている
覚え方がくだらないと、印象に残り、忘れにくいです。語呂合わせは、忘れにくい暗記方法の代表格です。
しかし、語呂合わせを全部自分で作るのは大変です。面白い語呂合わせを紹介している単語帳は、楽しみながら暗記する手助けになります。また、ユーモアやキャラクターも暗記の手助けになります。
試験対応力
本来言葉は、文脈の中で覚えるものです。単語帳で勉強する赤ちゃんはいませんよね。
覚えやすい例文やフレーズごと暗記すると、自然に単語が身につきます。また、復習問題も不可欠です。
良質な例文・フレーズ、復習問題で単語を学習すると、試験で出題された時に自然に意味を思い出せ、試験で使える単語力がつきます。
掲載されている内容の幅広さ
古文単語帳には、単語の他に次のような項目や付録があります。
- 古文常識
- 慣用句・連語
- 敬語
- 読み物・コラム
- 助詞・助動詞の識別
- 和歌の読解
全部載っているのがいいのか、ある項目が詳しいのがいいのか、自分の現状に応じて選びましょう。
分類・掲載順
単語が掲載される順番は、次のようなものが多いです。
- 出題頻度
- 品詞
- テーマ・シーン
- 1日1単語
大切なのは、1冊全部早く覚えることですので、分類や掲載順は好みで構いません。
2冊におすすめの古文単語帳10選
それでは、具体的にどんな単語帳がいいのでしょうか?
私が実際に30冊の古文単語帳を見比べ、共通テスト対応を念頭に、おすすめを10冊選びました。
自分が使いやすいものを選んでみてください。
読んで見て覚える 重要 古文単語315(桐原書店)
多くの学校で採用されている単語帳です。
語義、イラスト、古文常識、文法(敬語・和歌・識別)がバランスよく収録されており、オールマイティな単語帳です。これ1冊を何度も学習すればかなり古文が読めるようになります。
特に慣用句は頻出のものが集められているのが秀逸です。
古文常識もイラスト付きでわかりやすくまとめられており、便覧のように使えます。
全ての学年の人におすすめです。
完全頻度順 入試対策ベストセレクション 古文単語325(尚文出版)
とてもバランスの取れた単語帳です。
語義の説明が薄いのが残念ですが、敬語単語には「誰から誰へ対する敬意」が絵で説明されているのこと、活用語には活用表がついているのが嬉しい特徴です。
「入試ではこう出た!」というコラムは、共通テスト(センター試験)の特徴をよく捉えていると思います。
国語専門の出版社のプライドを感じられる単語帳です。
全ての学年の人におすすめです。
Key&Point みるみる覚える古文単語300+敬語30(いいずな書店)
古文単語を覚える際、絵がついているのはかなり強力なアシストになります。
この単語帳は、本の帯に「ビジュアル古文単語の決定版‼︎」と書いてあるように、1単語に1イラストがついており、ビジュアルに主眼が置かれています。
古文常識も語義もバランスよく載っています。
しっかりと絵を目に焼き付けておけば、思い出しやすいと思います。全ての学年の人におすすめします
覚えやすく忘れにくい 精選古文単語300PLUS(三省堂)
本の帯に「暗記のシステム化により単語の定着度アップ」と書かれているように、
理解→暗記→復習
の手順を追うように構成された単語帳です。
特に、単語15個に1回練習問題がついており、ちょうど良い量の暗記の後、ちょうど良い量と難易度の練習問題に取り組めるのが良い点です。
この練習問題は良問です。
気合を入れて勉強したい2・3年生にお勧めです。
古文単語パレット345 言葉のいろどり(浜島書店)
本の帯に「フレーズで、単語の意味をつかむ!」と書いているように、覚えやすいフレーズが全ての単語についているのが特徴です。
例えば、「ありがたし」の欄には「ありがたきもの。舅にほめらるる婿。」という枕草子のフレーズが載っています。このフレーズごと暗記すれば、忘れにくい上に、実際の試験問題で意味を思い出しやすくなります。
本来単語は文脈の中で覚えるのが効果的ですので、この単語帳でフレーズごと丸暗記していくといいでしょう。全ての学年におすすめです。
日々古文単語帳365(駿台文庫)
卯月(4月)から月ごとに、その時期に必要な単語を毎日1つずつ覚えるように編集された単語帳です。
例えば、卯月は「要注意の《名詞》」、「頻出の《動詞》」、「頻出の《副詞》」と練習問題から構成されています。
1日1単語を覚えるだけだったら効率が悪いので、実際の使い方として、1日3つずつ覚え、10日で卯月の単語を全て覚えたら、またもう1度卯月の最初の単語から覚え直し、練習問題で定着度を測ります。残りの日々は3回目の暗記に費やす、というようなスケジュールの調整をした方がいいと思います。
絵・例文・語源などもバランスよく盛り込まれていて、さすが駿台だなと思わせる単語帳です。
3年生が4月から使い始めていたら受験に間に合わないので、1〜2年生におすすめです。
大学JUKEN新書 入試に出る古文単語300(旺文社)
他と比べると、新書サイズで薄いので、持ち歩きに便利な単語帳です。
以下のように分類されているのが特徴的です。
目次から抜粋します。
- 現代語と意味が違っていた語70
- 現在は使われなくなった語80
- イメージで覚える語40
- セットにして覚える語50
- 敬語に使われた語30
- よく用いられた慣用句30
付録に「意味を誤解しやすい古文単語」や「難読古文単語」などがあり、勉強する人の頭の整理を主眼に置いた構成になっています。古文常識が薄く、絵が少ないのが残念な点です。
頭の整理をしたい人、常に持ち歩きたい人にはお勧めの1冊です。2〜3年生におすすめです。
新版完全征服 合格古文単語380(桐原書店)
従来の単語帳は、品詞ごとに並んでいるものが多いですが、これは分類に特徴がある1冊です。
第1章から第7章と付録で構成されており、第1章は「風雅と教養」、第2章は「恋愛と結婚」というように、テーマに沿って単語が並べられています。
絵がついていないのは残念ですが、ページの下段には読み物がついており、ここで語義を学習することができます。
非常に特徴的な分類が面白い一冊です。2年生から3年生におすすめします。
古文単語ゴロゴ(スタディカンパニー)
語呂合わせと言えばこの1冊! 楽しく覚えたい人は、このシリーズが最善かもしれません。
イラストと語呂合わせで楽しく覚えられ、単語も充実しており、受験にも対応できます。
ただ、個性的でクセの強い語呂合わせが多いので、前もって中を確認してから買うといいでしょう。
全学年OKです。古文単語に苦手意識がある人、とにかく軽いノリがいい人にお勧めです。
かなり役立つ! 古文単語キャラ図鑑(新星出版社)
本の帯に「“古文単語の壁“を打ち破る、まさか!のキャラクター化」と書いてあるように、単語をキャラクターで表現しています。
フルカラーで可愛らしくポップなイラストが満載で、単語帳っぽくないのが魅力です。
大学受験には単語数や訳が不足していますので、これ1冊だけでは不十分ですが、2冊目の軽い読み物としては楽しいと思います。
高校1年生、古文に苦手意識がある人におすすめの、古文単語入門書です。
2冊目の古文単語帳で共通テスト対策は万全!
古文単語は300〜400ぐらい覚えれば受験に対応できます。英語に比べるととても少ないです。
しかも日本語ですので、勉強すれば確実に得点に結び付きます。
学校の単語帳か2冊目の単語帳か、どちからを極めれば共通テスト対策はOKです。